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ポータルサイトの反響単価を下げる5つの見直し

この記事の要点

  • 枠を増やす前に既存掲載を見直す
  • 写真は上限まで。収納内部と共用部が抜けやすい
  • 自然光で撮り、広さを歪める加工はしない
  • コメントは条件欄に出ない情報を書く
  • 物件ごとの反響数を記録し入れ替える

本記事は、ポータルサイト経由の反響単価を下げるために見直すべき項目を解説する記事です。集客チャネル全体の考え方は別記事「不動産の反響を増やす集客チャネル比較」で扱っています。賃貸仲介・売買仲介の集客担当を想定しています。

反響単価はなぜ上がるのか?

掲載費が固定でも、反響数が減れば単価は上がる。原因は掲載の中身にあることが多い。

反響単価は「掲載費 ÷ 反響数」で決まる。掲載費の交渉は限界があるため、下げるには反響数を増やすしかない。そして反響数は、掲載枠の数より掲載の中身に左右される。

同じ物件を同じ枠で掲載していても、写真とコメントの作り方で反響数は変わる。まず既存の掲載を見直すほうが、枠を増やすより費用対効果が高い。

今日の1アクション:反響が来ていない掲載物件を3件選び、写真の枚数を確認する。

①写真は足りているか?

掲載可能な枚数の上限まで入れる。枚数が少ない物件は比較段階で外されやすい。

ポータル上では、同条件の物件が並んで表示される。この段階で選ばれるかどうかは、まず写真で決まる。枚数が少ないと、情報が足りないと判断されて詳細ページにすら進まれない。

優先して入れるべきカットは次のとおりである。

  • 外観(建物全体が分かる引きの画)
  • 玄関からの視線(部屋に入った瞬間の景色)
  • 各居室(対角線上から撮り、奥行きを出す)
  • 水回り(キッチン、浴室、洗面、トイレ)
  • 収納の内部
  • 窓からの眺望
  • 共用部(エントランス、駐輪場、ゴミ置き場)

特に収納内部と共用部は抜けやすい。この2つは内見前の不安要素になりやすいため、入れておくと問い合わせにつながりやすい。

②写真は明るく撮れているか?

照明ではなく自然光で撮る。暗い写真は編集で直しても画質が荒れる。

照明を点けたまま撮影すると色味が黄色く沈み、実際より暗い印象になる。晴れた日の午前中から昼過ぎ、カーテンを開けた状態で撮ると、部屋が明るく広く見える。

補正は明るさ・彩度・色温度の調整までにとどめる。画角を極端に歪ませて広く見せる、家具を合成する、傷やシミを消すといった加工は、実際のものより著しく優良と誤認させる表示に該当するおそれがある。

③コメントは条件の羅列になっていないか?

設備の列挙ではなく、その物件で暮らす場面が想像できる情報を入れる。

「オートロック・宅配ボックス・独立洗面台」といった設備は、検索条件で既に絞られている。ここに書いても差別化にならない。

入れるべきなのは、条件欄に出てこない情報である。

ありがちな記述

差がつく記述

駅徒歩5分、南向き

駅からの道は商店街を通るため、夜も明るい

2階、角部屋

ベランダが道路に面していないため、洗濯物が見えにくい

収納あり

玄関横の収納にスーツケースが縦で入る

ただし、事実と異なる記載や、根拠のない断定は避ける。「静か」「便利」といった主観的な表現は、その理由を併記できる範囲で使う。

④成約済み物件を残していないか?

成約後は速やかに掲載を取り下げる。放置はおとり広告に該当するおそれがある。

反響が来ても取引できない物件を掲載し続けることは、不動産の表示に関する公正競争規約および景品表示法の観点で問題になる。

実務上も、成約済み物件への反響は対応工数だけがかかり、反響単価の計算を歪める。掲載の取り下げを、成約処理の手順に組み込んでおく。

⑤どの物件が反響を取っているか把握しているか?

物件ごとの反響数を記録し、取れていない物件を入れ替える。

掲載枠には限りがある。反響が来ていない物件を掲載し続けると、その枠が無駄になる。月次で物件ごとの反響数を確認し、一定期間反響がない物件は入れ替えるか、写真とコメントを作り直す。

記録するのは、物件名、掲載開始日、反響数、来店数の4項目で足りる。項目を増やすと記録自体が続かない。

今日の1アクション:直近1ヶ月で反響ゼロの掲載物件を洗い出す。

よくある失敗と注意点

  • 反響が減ったとき、掲載枠を増やす方向に動いている
  • 写真の枚数が上限に達していない
  • 照明を点けたまま撮影し、色味が沈んでいる
  • コメントが設備の羅列で、検索条件と重複している
  • 成約済み物件の掲載を取り下げていない
  • 物件ごとの反響数を記録していない

まとめ:今日から始める1ステップ

まず取り組むべきは、直近1ヶ月で反響がゼロだった掲載物件を洗い出すことである。その物件の写真枚数とコメントを見れば、多くの場合すぐに改善点が見つかる。掲載枠を増やす判断は、既存の掲載を作り直した後で構わない。

よくある質問

反響単価を下げるには掲載枠を増やすべきですか?

枠を増やす前に既存の掲載を見直すほうが費用対効果が高いことが多い。写真とコメントで反響数は変わる。

写真は何枚入れるべきですか?

掲載可能な上限まで入れる。枚数が少ない物件は比較段階で外されやすい。収納内部と共用部が特に抜けやすい。

コメントには何を書けばいいですか?

設備の羅列は検索条件と重複するため差別化にならない。条件欄に出てこない情報を、事実に基づいて書く。

成約済み物件はどう扱いますか?

速やかに掲載を取り下げる。放置はおとり広告に該当するおそれがある。成約処理の手順に組み込む。

この記事を書いた人

四辻 俊昭

Rox株式会社 代表取締役 CEO / CMO

サイバーエージェントグループでWebディレクター・アートディレクターを経験後、2015年に3Minute(後にGREEグループ入り)の創業フェーズへ参画。lute株式会社では広告代理店事業の立ち上げから執行役員 兼 事業部長を務め、SNS・Web動画を中心としたデジタルコミュニケーション施策の企画・設計に従事。動画SaaS企業での新規事業を経て、2021年10月にRox株式会社を設立。

タグ:集客 / ポータルサイト / 反響単価 / 物件写真 / 掲載

出典・参考
景品表示法(消費者庁)/宅地建物取引業法第32条/不動産の表示に関する公正競争規約(全国不動産公正取引協議会連合会)