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不動産向けSNS自動化ツールの選び方|比較すべき7つの軸

この記事の要点

  • 機能の多さではなく、自社の課題に合うかで選ぶ
  • 公式API対応かどうかが最優先の判断軸
  • 成約物件を除外できるかは不動産特有の必須要件
  • サイト連携の有無で削減できる工数が変わる
  • 無料期間で実際の物件を1件通してみる

本記事は、賃貸・売買仲介の店舗でSNS自動化ツールの導入を検討している集客担当・店舗オーナー向けです。自動化全体の流れは「不動産会社のSNS投稿を自動化する方法」で解説しています。本記事はそのうち、ツールの選定基準を扱います。

ツール選定は何から始めるべきか?

自社の課題を1つに特定するところから始めます。機能一覧を比較しても、どれが自社に必要かは判断できないためです。

不動産会社がSNS自動化に求める課題は、おおむね次の3つに分かれます。

課題

求める機能

投稿作業に時間がかかる

予約投稿、複数SNS同時投稿

サイトへの転記が手作業

自社サイトへの自動反映

複数店舗の状況が見えない

アカウント横断の管理・分析

多機能なツールを選んでも、使わない機能はコストになります。まず課題を特定し、それが解決するかで判断してください。

今日の1アクション:自社の課題が上の3つのどれに当たるか決めてください。

比較すべき7つの軸とは?

不動産の実務で効く比較軸を、優先順に整理します。

① 公式API対応か

最優先の判断軸です。ブラウザ操作を模倣する方式や、ログイン情報を預かる方式は、各プラットフォームの規約に反する可能性があり、アカウント停止のリスクがあります。技術的な前提は別記事で解説しています。

② 成約物件を除外・停止できるか

不動産特有の必須要件です。成約が決まった時点で予約投稿を取り消し、公開済み投稿を削除できる必要があります。これができないと、取引できない物件を掲載し続けることになり、おとり広告に該当するおそれがあります。

③ 自社サイトへの反映に対応しているか

転記作業がなくなるかの分かれ目です。Instagramの投稿をサイトにも手で入力している場合、削減幅が最も大きい項目になります。

④ 複数アカウントを横断管理できるか

複数店舗を運用する場合に必要です。店舗ごとにツールを開き直す運用では、管理の手間が店舗数だけ増えます。

⑤ 権限管理ができるか

担当者ごとに権限を分けられるかです。退職・異動時にアカウントを失わないため、本部を含む複数名が管理者になれる設計が必要です。

⑥ 投稿素材を取り出せるか

解約時に、これまで作成した投稿文や画像を取り出せるかです。取り出せないと、資産がツール内に閉じ込められます。

⑦ 仕様変更への対応実績

各プラットフォームのAPIは定期的に変更されます。過去の変更時にどれだけ早く対応したかは、継続利用の判断材料になります。

今日の1アクション:検討中のツールを、上の7項目で評価してください。

不動産専用のツールを選ぶべきか?

専用である必要はありません。 判断すべきは②の成約物件の制御ができるかどうかで、汎用ツールでもこれができれば実務上は問題ありません。

ただし、汎用ツールは不動産特有の運用を想定していないため、次の点を導入前に確認してください。

  • 予約投稿を個別に取り消せるか
  • 公開済み投稿を一覧から探して削除できるか
  • サイト連携がある場合、削除がサイト側にも反映されるか

弊社が提供する Rox Message AutoPost は、SNS投稿の自動化と、Instagram投稿の自社サイトへの表示に対応しています。投稿作業とサイト転記をまとめて減らしたい場合の選択肢になります。

今日の1アクション:検討中のツールで、予約投稿を個別に取り消せるか確認してください。

導入前に何を試すべきか?

無料期間があれば、実際の物件を1件、投稿から成約後の削除まで通してみてください。 カタログの機能一覧では分からない詰まりが見つかります。

試す流れ

  1. 実際の物件で投稿を作成する
  2. 予約投稿として公開日を設定する
  3. 公開されることを確認する
  4. サイト連携がある場合、サイトにも反映されるか確認する
  5. 成約したと仮定して、SNSとサイトの両方から削除する
  6. 削除が完全に反映されるまでの時間を測る

特に5番目と6番目が重要です。削除の操作が煩雑だと、実運用で後回しにされ、成約物件が残るリスクが上がります。

今日の1アクション:無料期間があるツールを1つ選び、上の流れを試してください。

よくある失敗と注意点

ツール選定で繰り返し起きる失敗は、次の5つです。

  1. 機能数で選ぶ:使わない機能はコストです。課題を特定してから比較します
  2. 公式API対応を確認しない:アカウント停止のリスクがあります
  3. 成約物件の制御を確認しない:おとり広告のリスクが残ります
  4. 運用が固まる前に導入する:何が必要かが分からないまま選ぶことになります
  5. 削除の手順を試さない:実運用で最も頻度が高く、最もリスクが高い操作です

加えて、ツールを導入しても物件情報の正確性と表示規約への適合を確認する工程は残ります。ツール選定と同時に、社内の確認体制も設計してください。

まとめ:今日から始める1ステップ

不動産向けSNS自動化ツールは、次の順で選べます。

  • 自社の課題を1つに特定する
  • 公式API対応かを確認する
  • 成約物件を除外・停止できるかを確認する
  • サイト連携・複数店舗対応の要否を判断する
  • 権限管理と素材の取り出しを確認する
  • 無料期間で実際の物件を1件通す

今日の1ステップ:自社の課題が「投稿作業」「サイト転記」「複数店舗管理」のどれかを決めてください。ここが決まらないと比較ができません。

よくある質問

無料のツールでも大丈夫ですか?

投稿の予約だけならInstagram標準機能で足ります。無料ツールを検討する場合は、公式API対応かどうかを必ず確認してください。無料でも規約に反する方式を使っているものは避けるべきです。

多機能なツールを選べば安心ですか?

使わない機能はコストになります。自社の課題が投稿作業なのか、サイト転記なのか、複数店舗管理なのかを特定してから比較してください。

不動産専用のツールを選ぶべきですか?

専用である必要はありませんが、成約済み物件の投稿を除外・停止できるかは確認してください。汎用ツールでもこの制御ができれば問題ありません。

導入前に何を試すべきですか?

無料期間があれば、実際の物件を1件、投稿から公開、成約後の削除まで通してみてください。カタログの機能一覧では分からない運用上の詰まりが見つかります。

この記事を書いた人

四辻 俊昭

Rox株式会社 代表取締役 CEO / CMO

サイバーエージェントグループでWebディレクター・アートディレクターを経験後、2015年に3Minute(後にGREEグループ入り)の創業フェーズへ参画。lute株式会社では広告代理店事業の立ち上げから執行役員 兼 事業部長を務め、SNS・Web動画を中心としたデジタルコミュニケーション施策の企画・設計に従事。動画SaaS企業での新規事業を経て、2021年10月にRox株式会社を設立。

タグ:ツール比較 / SNS自動化 / ツール選定 / 業務効率化 / 賃貸仲介

出典・参考
宅地建物取引業法 第32条(誇大広告等の禁止)/不動産の表示に関する公正競争規約(不動産公正取引協議会連合会)